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先生の話によると、眼鏡をかけていた方が裸眼で見えるようになってからは性格まで変わることがあるそうです。僕自身は性格が変わったということはありませんが、邪魔なフレームから解放されて明らかに世界が変わりました。
手術後、見えるようになっていちばん驚いたのは自分の顔。つまり、今まで眼鏡のない自分の顔をはっきり見たことがないわけです。
見える眼で初めて自分の顔を見たときは、でっかい眼だなと。まさか自分がこんなに眼の大きな人間とは思ってもみなかったのです。
自分が自分の顔に違和感をもったくらいだから、周りの人もそうなんじゃないかとはじめは心配しましたが、幸いみんなすぐに慣れたようです。僕の娘だけは未だに僕に眼鏡をもってきますけどね。
生まれてからずっと眼鏡の僕しか見たことがないから不思議でしょうがないのでしょう。最初の3曰くらいは僕も慣れなくて、きょろきょろしていたものです。
あまりによく見えるから、とにかく見えることが楽しくてしようがなかったのです。まだ手術を受けてからたった2ヶ月だけど、それまで体の一部だった眼鏡も今では懐かしい物を見るような感覚。
眼鏡をかけていたことが遠い昔のようです。自分自身の変化としては、ファッションです。
眼鏡っていうのはどうしても老けて見えるので、今まではほとんどスーツ。ちょっと前までは仕事柄実年齢より少し上に見られるほうがよかったので、それでよかったのですが、いつの間にか若く見られたい年齢になってしまいました。
とはいえ、眼鏡をかけてカジュアルな格好をすると一昔前のパパみたいになってしまうので躊躇していたのですが、今ではすっかりカジュアル志向です。また、サングラスも頻繁にかけるようになりました。
今までは度入りのサングラスしかかけられなかったので、買うのも面倒でしたが、今なら通りすがりに安いサングラスを購入できるのだから。そういう意味ではファッションの幅が広がりました。
また、今度手術してから初めてスキーに行くのですが、今までは眼鏡の上からゴーグルを付けるというめんどうでしかもかっこ悪いことをしていたのですが、今回はそんな心配もないですね。顔に直接ゴーグルを付けて、広い視野で広いスキー場を滑れるのですから楽しみです。
僕は今Mクリニックの営業マンと化しています。こんないいこと、みんなに教えたくなりますよ。
今も同期の友人をふたり誘っているところ。眼がよくなったことで、さまざまな面倒から解放されましたが、僕が今思うのは不便がなくなったというより、気分がいいってこと。
とにかく毎日快適なのです。経験者としては、この快適さをひとりでも多くの人に教えてあげたいですね。
現代病ともいえる近視の手術の歴史は意外と古く、150年程前の1850年代に白内障の水晶体を摘出したことから始まります。その後、さまざまな研究が行われ、1950年(昭和25年)にJ大学のS教授が、角膜に切り込みを入れる「S式近視手術」を開始。
以後5年の間、この手術法が主流として行われていました。この手術は、角膜の表面にメスで切り込みを入れ、裏側にも釣り針のような形をした細いメスで同じような切り込みをするというもので、角膜の表と裏に変化をつけ視力を調整していたものでした。
これにより近視の矯正が可能となり、術後の経過も良好で当時は国際的な注目を集めていました。1965年頃から手術を受けた患者さんの中から合併症を発症する人が出てきてしまいました。
S式の特徴といえる角膜の襄側へ切り込みを入れる際に、同時に内皮細胞に損傷を与えてしまい、これにより角膜の透明度を保つという視力にとって重要な機能を破壊してしまっていたのです。約50年前となる当時は、内皮細胞について、機能はもちろんその存在すら把握されていなかったため起こってしまった悲劇といえます。
その割合は600眼のうち100眼ほどという高い数値で、その症状は角膜に水泡性角膜炎を起こし、角膜が混濁してしまうものでした。こうなってしまうと視界は濁り視力が著しく低下してしまいます。
この治療には角膜移植が必要で、なかには残念なことに失明してしまう人も出てしまいました。この手術の合併症は国内外の眼科医に大きなショックを与え、特に日本ではその影響が大きく、その後、角膜切開による近視治療からしばらく遠のくことになります。
その後、10年程の時を経て1974年より角膜の表面だけにメスを入れる手術の人体臨床応用をM眼科顕微手術研究所の所長でもあるF陣士が開始します。マイクロメーターにダイヤモンドメスによって角膜に放射状の切り込みを入れ、それによって角膜のカーブをゆるくするというRK手術を確立しました。
この成功は、世界中の眼科医に衝撃を与え、各国の先進的な眼科医が次々とF博士のもとを訪れます。私もそのなかの1人として彼らとともにS式のRKとの基本的な考え方や手術方法の違いを博士から直接学び、実際の施術法を身に付けライセンスを取得しました。
それぞれの自国でRKを実施していきました。この手術は角膜に切り込みを入れるため角膜強度が低下することや、朝は遠視傾向、夜間は近視傾向になるという視力の日内変動があるため、近視が残ったケースでは近視用と遠視用など眼鏡が2つ以上必要になるなどまだまだデメリットを覚悟した上で選択する手術であったのでした。
また必要以上の切開を行っても矯正力の増加が認められず効果が頭打ちになってしまうことや、ダイヤモンドメスを使い医師の手で直接行われるRKは、医師自体の腕により結果が左右されるという面があったので、より安全で効果の高い手術方法が求められていました。そこで登場したのがエキシマレーザーを使ったPRK手術です。
それまでのダイヤモンドメスに替わってレーザーを使い角膜の切除を行うことで、安全性や正確性などで角膜への影響や矯正効果が飛躍的に伸びることとなりました。この手術はPRK(レーザー角膜矯正手術)というその名の通り、治療にレーザーを使うことが特徴です。
まず角膜上皮層を剥がし、その下の角膜実質にレーザーをあて屈折度を変えるというもので、各々の目に合ったレンズを角膜につくってしまうというような表現ができると思います。
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